花選びには少し自信があった
秘書課に配属された新入社員のBさんは、日ごろからお花が好き。
それもあって、会社の受付、応接室、役員室には小さくても花を飾るようにしていた。
これも秘書課の役割だと、意気に感じて続けていた。
そんな様子を見ていた事業部長から、「取引先に送る胡蝶蘭を選んでくれないか」と頼まれた。
花選びに自信があったBさんは、得意になってその依頼を受けた。
ネット通販での比較検討
胡蝶蘭を送る取引先が遠方だということもあって、インターネットで胡蝶蘭の購入先を探すことにした。
実物を見ないで買うことへの不安はあったのだが、インターネット上に掲載されている胡蝶蘭に関係する情報だけでも、十分に花選びができる自信があった。
花びらの大きさ、生育環境、受賞歴、商品レビューなど、そして比較表までも作成して胡蝶蘭を選んだ。
指示があった予算の範囲で、最も良い胡蝶蘭を選び抜いた自負がBさんにはあった。
立札って必要なの?
選び抜いた胡蝶蘭を事業部長に報告すると、「良い選択をしてくれたね」と喜んでくれた。
さっそく、その胡蝶蘭をオンラインショップから購入しようとしたところ、立札の選択で止まってしまった。
”立札なんて必要なのだろうか”という疑問だった。
花好きのBさんにとって、その花のためにならない立札などできれば付けずにおきたいと思った。
そこでBさんが選んだのは「立札不要」という選択肢だった。
何とか間に合った!
オンラインショップでの注文手続きを終え、代金の支払いのため、注文内容を上司に報告すると、「立札不要にしてしまったのか!」と、怒鳴られてしまった。
そして、会社関係の贈答としての胡蝶蘭における立札の重要性を説教を受けた。
落ち込むBさんの傍らで、上司は注文をしたオンラインショップに電話をし、なんとか立札を付けて先方にお届けするのに間に合わせることができた。
どうすれば良かったのか?
Bさんは、お花のことに自信があったため、胡蝶蘭選びには抜かりがなかったようです。
けれども、法人贈答用の胡蝶蘭は、立札やラッピングも含めたセットで、バランスよく注文しましょう。
「バランス良く」とは、胡蝶蘭はランクの高い豪華なものを選んだとしても、
ラッピングをしていなかったり、紙の札であったのでは、せっかくの胡蝶蘭そのものが、1ランク下に見えてしまうと言っても過言ではありません。